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「氷獄」 海堂尊 著 レビュー



氷獄

「氷獄」 レビュー!

本 内容
「私が絞首台に吊されるその時、日本の正義は亡びるのです」。新人弁護士・日高正義が初めて担当する事件は、2年前、手術室での連続殺人として世を震撼させた「バチスタ・スキャンダル」だった。被疑者の黙秘に苦戦し、死刑に追い込めない検察。弁護をも拒み続ける被疑者に日高正義は、ある提案を持ち掛けた。こうして2人は、被疑者の死刑と引き換えに、それぞれの戦いを開始する―。(「氷獄」)『チーム・バチスタの栄光』のその後を描いた表題作を含む、全4篇。待望のシリーズ最新作。田口・白鳥も登場!
◆収録作
「双生」……医師・田口公平のもとで研修に励むすみれ・小百合の桜宮姉妹。外来患者の夫の異変に気付いたすみれは、ある斬新な治療法を提案する。
「星宿」……十字星を見たい――。看護師の如月翔子は、手術を拒否し続ける少年・村本亮の願いを叶えるため、便利屋・城崎を呼び出し――。
「黎明」……末期癌の妻が入所した東城大学医学部付属病院のホスピスは、治る希望を捨て、死を受け入れるという方針だった。夫・章雄は反発するが……。
「氷獄」……新人弁護士・日高正義は「バチスタ・スキャンダル」の被疑者のもとを訪れる。弁護の拒否を続ける被疑者に、日高正義はある提案を持ち掛けて……。

単行本: 288ページ
出版社: KADOKAWA (2019/7/31)

アヒル。 目次

双生 1994年 春
星宿 2007年 冬
黎明 2012年 春
氷獄 2019年 春

海 読後レビュー。

双生のレビューはこちら これは「鉄仮面の微笑」というタイトルを改題したものです。

星宿のレビューはこちら これは「オレンジの星座」というタイトルを改題したものです。
ちなみに、野性時代に掲載された時は、「城崎」のふりがなが「きのさき」になってましたが、今回の単行本では「しろさき」になっていました(笑)。

今回は未レビューの「黎明」と「氷獄」について書きます。

「黎明」
2012年の話となっていて、「モルフェウスの領域」の半年くらい前の話です。
Aiセンター跡地に未来医学探求センターが建設され、そこでコールドスリープされているアツシがいる(入る)頃で、なんと東城医大の旧病院棟はホスピス棟がメインになっていました。さらに高階は旧病院の責任者という形になっていました。新病院棟はどうなってるんでしょう。
このホスピスは1年前に立ち上げたとあります。ケルベロスでAiセンターが崩壊してから1年後くらいにできたようですね。そして主担当医は田口ですが、フロアではホスピス専門の黒沼看護師長がすべて任されています。
この黒沼の方針が、ここは静かに死を迎える覚悟を作るところであり、一切の希望を持たないようにというもの。
ホスピスに入所したすい臓がんステージ4の工藤千草の夫、章雄は、千草をなんとか元気にしたいと思うのですが、黒沼師長は生半可な希望は毒になるのでやめるよう厳しく言うんですよね。たった一人の患者・山岡とともに。
結局、若い看護師の若月主導で、がんに効くという水を飲むんですが、ばれて退所するよう言われます。
そこで田口の出番。
田口の役割はホスピスが皆死ぬか退所するかどちらかなのに、山岡が一人だけ生存している理由を探ることでした。
ホスピスの考え方って難しいですよね・・・。
本人がしたいように過ごすのが一番な気もします。
まぁそれはいいとして、驚いたのが、その後。
このホスピスのシステムにも驚きましたが、それよりも、彼女がなんと彼の教え子だったこと。
え?誰?この人出てきたっけ?いや出てないはず。
そして、最後、ここからまた大騒動が起きるような“振り”がありました。
この続きがあるということですね!いつ書いてくれるのでしょう。楽しみです。

「氷獄」
2019年となっていますが、そこから振り返って2008年のバチスタ事件の氷室への初接見から始まります。
主人公は日高正義という弁護士。
日高が氷室の国選弁護人となり、田口らに話を聞きに行ったりするんですよ。
さらには白鳥、斑鳩、別宮、さらにさらに彦根まで登場します。
懐かしい登場人物がでてきて嬉しさもありますが、あぁ、バチスタ事件後はこうなっていたのか、と。
物語の本筋を埋める形ですかね。
あー、ちょっと違うな。誰でも物語の主人公なんだなという感想も持ちました。バチスタ事件はどちらかと言えば田口視点で、東城医大拠点で進みましたけど、この「氷獄」は弁護人・日高に焦点を当てながらも、氷室のその後について描かれていて。
これも「黎明」に次いで驚きが!
なんとあの彼女が彼に会いに来ていたんです。しかも・・・・・!!!!!!!
会いに来ている時期は2009年6月。
「アリアドネの弾丸」と「ケルベロスの肖像」の間です!
それに、あの大震災も影響していたなんて。
彼らはどーなったの?????????????

もー、驚愕です。
これだけふっといて、ほったらかしは許せませんね。
必ず近いうちに海堂さん、この"振り"を回収する小説を書いて下さい!!


*文章中、「彼女」「彼」と書いているところは、大きなネタバレになってしまうところです。ご了承を。


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海堂尊-小説 | 2019-08-20(Tue) 17:54:36 | トラックバック:(0) | コメント:(2)
コメント
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2020-05-26 火  21:36:26 |  URL |  # [編集]
水無月・R さん

お久しぶりです!
まさか、バチスタ事件の裁判の裏側がこんな形で読めるなんて思ってもみませんでしたよね。
このラストは、いずれどこかで繋がってくる、いや、繋がってほしい!

2020-05-28 木  22:39:50 |  URL | 海堂尊ファン #- [編集]
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