「医療小説をめぐるフラグマン」 海堂尊著 (小説新潮2008年8月号)

「医療小説をめぐるフラグマン」 海堂尊著


本 内容

小説新潮 2008年 08月号  に掲載されたエッセイ。現役医師でありながら、小説を書き始めた覚悟と理由がここに。

(以下抜粋)
瀕死の医療の立て直しを目指して物語を紡いでいるが、その目標を達成したら、私の小説はその必然性を大きく減じていくだろう。
私の周囲はねじれている。そのねじれが私の本質だ。
ミステリー文学賞を受賞しながら、世間からミステリー作家として評価されることは少ない。
医療現場で死亡時医学検索の主張をすれば、アカデミズムからは正当に評価されない。
新人作家特集では、年齢から新人扱いされず、別のエリアでは、キャリアからすればまだ新人だからと言われる。
その中でも最大のねじれはプロフェッションにある。
医師という職業につきながら、死者を見つめる病理医として医療現場に存在している。
「生」を全うする現場で「死」を徹底的に身体にまとうという奇異な存在・・・。

医療現場が危機にひんしている中で、現場の医師が立て直しに奔走している。しかし世の中の反応は鈍い。世界の医療は徹底的に壊れてしまえばいい、と思う。壊れて初めてかつての医療は素晴らしかったと気づくのだろう。

「医療費が足りない。では削りましょう」では、今までのような医療は受けられない。
官僚たちが湯水のごとく使っている無駄遣いを完全に節約してから削りましょう。
医師数が足りない。効率よく働けばいいとか、足りない分を補えばいいとかそんな簡単な話ではない。ゆっくりと育てないといけない。人のいのちを直接預かる領域なのだ。
現在の医療は危機的状況だ。でも今ならまだ間に合う。

物語の中の言葉ならダイレクトに届く。だから私は物語を書いた。
自分が楽しみたいから、読者に楽しんでもらいたいから。
私が書く物語のほとんどが医療の話になるのは、私が医師だから。
作品を通じて医療問題を訴えたかったのか?と聞かれたら、そういう部分もあると答える。


全9ページ(上下段)

発売日: 2008/8/1


海 読後レビュー。

海堂さんの思いを私なりに精一杯聞きました。

上記抜粋文で、ねじれ・・の部分を抜粋したのは、海堂さんの立場を明確にしたかったから。
基本、このエッセイの中では、現在の医療崩壊危機と官僚や世の中の人に対する警告が、メインです。


メディアで報道される医療現場の危機。小児科医の不足や産婦人科の妊婦たらい回し・・。
「どうなってんの?」と思いながらも、やはり人ごとの感が抜けなかった。

お医者さんはお金持ちでいいよね・・・そう思っていたが、
それ以上に、大変な勤務状態で、心身疲れ果てているのだ。

医師不足・・・体が持たないような勤務態勢で医師がどんどんいなくなっていく。
確かに、いなくなったからと、簡単に補えるものではない。

人の命を預かるわけで、技術のある先生に診てもらいたいのは皆同じ。

でも、技術や腕を磨くには、しっかりした教育と長い年数が必要・・。

間に合わなくならないように、今こそ、なんとかしないと。

私たちにできることは何か。

恥ずかしながら、海堂さんの著書でいろいろな医療現場の現実を知った。
とりあえず、これからも海堂さんの本を読んでいこう。

そして、他の多くの人にも読んでもらえるよう、このサイトを通じて呼び掛けたい・・・です。

このエッセイは、そのまま「イノセント・ゲリラの祝祭」に通じてます。
多くの方にこの本を読んでもらいたいです。

たぶん、海堂さんのようにご自分の意見を忌憚なくおっしゃる方は敵が多いでしょう(笑)
特に霞ヶ関??
でも、そのおかげで、私のような一般市民も「Ai」なる言葉や医療現場の危機に気づかされています。
これからも、がんがん提言していってください!

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海堂尊-その他書籍 | 2008-11-11(Tue) 12:55:13 | トラックバック:(0) | コメント:(0)
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