「医学のたまご」 海堂尊 著 レビュー

医学のたまご (ミステリーYA!) (ミステリーYA!)医学のたまご (ミステリーYA!) (ミステリーYA!)
(2008/01/17)
海堂 尊

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「医学のたまご」 海堂尊 著

本 内容(「BOOK」データベースより)

僕は曾根崎薫、14歳。歴史はオタクの域に達してるけど、英語は苦手。愛読書はコミック『ドンドコ』。ちょっと要領のいい、ごくフツーの中学生だ。そんな僕が、ひょんなことから「日本一の天才少年」となり、東城大学の医学部で医学の研究をすることに。でも、中学校にも通わなくっちゃいけないなんて、そりゃないよ…。医学生としての生活は、冷や汗と緊張の連続だ。なのに、しょっぱなからなにやらすごい発見をしてしまった(らしい)。教授は大興奮。研究室は大騒ぎ。しかし、それがすべての始まりだった…。ひょうひょうとした中学生医学生の奮闘ぶりを描く、コミカルで爽やかな医学ミステリー

アヒル。 目次

第1章「世界は呪文と魔方陣からできている」と、パパは言った。
第2章「扉を開けたときには、勝負がついている」と、パパは言った。
第3章「初めての場所でまず捜すべきは、身を隠す場所だ」と、パパは言った。
第4章「エラーは気づいた瞬間に直すのが、最速で最良だ」とパパは言った。
第5章「ムダにはムダの意味がある」と、パパは言った。
第6章「閉じた世界は必ず腐っていく」と、パパは言った。
第7章「名前が立派なものほど、中身は空っぽ」と、藤田教授は言った。
第8章「悪意と無能は区別がつかないし、つける必要もない」と、パパは言った。
第9章「一度できた流れは、簡単には変わらない」と、パパは言った。
第10章「世の中で一番大変なのは、ゴールの見えない我慢だ」と、パパは言った。
第11章「心に飼っているサソリを解き放て」と、パパは言った。
第12章「道は自分の目の前に広がっている」と、僕は言った。

海 読後レビュー

海堂さんが、中学生向けに書いたという7作目。
横書きだし、なんだかとっても適当な感じ・・・

でしたが、面白かったーーー!!

主人公・曽根崎薫は、14歳。
実力も頭脳もないのに「潜在能力テスト」の日本1位となったため、東城大学医学部総合解剖学教室で、レティノ(網膜芽種)の研究をすることになります。
そのテストは、薫の父親でゲーム理論学者の超有名人・曽根崎伸一郎が
文部省に頼まれて作ったテストだったのです。
そのテストの作成過程で息子・薫に試させていたために、薫はほぼ満点をとれちゃいました。

中学でも劣等生の薫。お気楽呑気に、中学生と大学生を両立することに。
大学での課題は、中学の同級生で医学部志望の三田村と
幼馴染で頭脳明晰の美智子に助けてもらい、なんとかやっているものの
たまたまビギナーズラックで結果の出た研究が薫の名前で論文発表され
注目の的になります。

しかしその研究は追試でも結果が出ておらず
さらには発表論文は、功を焦る藤田教授が勝手に書いたものでした。

薫と指導員の桃倉、さらには飛び級で医学部にいるスーパー高校生・佐々木は
藤田教授の横暴やいいかげんさにあきれ、怒りますが
どうしようもありません。
さらに、医学の権威であるマサチューセッツ医科大学のオアフ教授から
その実験の不備を指摘され、藤田教授からは全責任をとれと言われた薫は・・・。

薫の窮地を知ったボストンにいる父親・伸一郎は
薫にある策を授けます・・。


話のテンポは相変わらずいいし、主人公の薫は、憎めない感じだし
一人一人のキャラがたってて、面白かったです。
薫と父親・伸一郎の会話(メールのみだけど)も微笑ましい。

別にミステリーでも推理ものでもなんでもないのに
どうすんの?どうなるの?って気になるんですねー。

それに、冒頭、東城大学医学部教授会で、薫の入学を検討するとき、
バチスタの面々が出世して出ていました!

そして、他にも知った名前が!
この本は2020年が設定のようなので、皆さん、成長してますねー。

この本、各章のタイトルもいいんですよ。
例えば

第1章「世界は呪文と魔法陣からできている」とパパは言った。

第2章「扉を開けたときには勝負がついている」とパパは言った。

第3章「初めての場所でまず捜すべきは身を隠す場所だ」とパパは言った。

などと、名言(?)になってるんです。

ちなみに、最後の第12章は

「道は自分の目の前に広がっている」と僕は言った。


気楽に読めちゃう作品でしたが、一方で医学に対して
考えさせられる部分も多かったですね。


<登場人物>

曾根崎薫 : 桜宮中学1年B組(進級後は2年B組)。13歳(進級して14歳)。
将棋部。 バス通学。愛読書は「ドンドコ」。
        ハイパーマンバッカス・リターンズ2が好き。
実力も頭脳もないのに「潜在能力テスト」の日本1位となったため、
        東城大学医学部総合解剖学教室で、レティノ(網膜芽種)の研究を
        することになった。歴史が好きで、英語は苦手。

曾根崎伸一郎 : 世界的なゲーム理論学者。薫の父親。
           一年の大半はマサチューセッツ大学にいる。
           遠く離れていても、毎日、薫と電子メールのやりとりをしており
           いざという時には頼りになる。ハンドルネームは『アッカンベー』
          
山咲  : 曾根崎家のシッター。 メープルシロップたっぷりのパンケーキが得意。
         
●桜宮中学
進藤美智子 : 薫の同級生で学級委員。優等生。薫の幼馴染。
          頭が良く、薫に協力。
三田村優一 : 両親が耳鼻科の開業医で、東城大学医学部志望のガリ勉。
          薫に医学を教える。 社会が苦手。
          電話番号は990-1483(救急のお医者さん)
平沼雄介  : 通称ヘラ沼。お調子者。

田中佳子  : 薫たちの担任。
鈴木先生  : 桜宮中学校、副校長。
校長先生  : でっぷり肥ったつるっぱげ。「ボイルド・エッグ」と呼ばれる。

●東城大学医学部医学大学院基礎学科
総合解剖学教室 (旧病院・赤煉瓦棟3階)

藤田要  : 東城大学医学部総合解剖学教室教授。
宇月  : 教授秘書。女性
桃倉  : 垣谷教授の外科の医局員。
       博士号をとる為、藤田の研究室にきて、薫の指導教官・論文共著者になる。
       薫ははじめ「モグラさん」と名付けた。
佐々木 : スーパー高校生。1年前に飛び級で同研究室にきている。
       レティノについて研究している。
カイ   : 5歳。ハイパーマンバッカス好きな少年。薫が研究に使用したのは彼の眼球。

オアフ : マサチューセッツ医科大学教授。レティノの研究をしている。
       藤田のライバル。伸一郎の友人。

●神経制御解剖学教室
草加教授 :白髭の仙人みたいな教授。
赤木 :

●他・東城医大メンバー
利根 : 桃倉の同級生。臓器統御外科(垣谷教授のところ)講師。
如月翔子 : 小児科総合治療センターの看護師長。
        東城大学医学部付属病院美少年検索ネット会長。
高階学長
田口教授
垣谷教授 : 臓器統御外科教授
沼田教授

その他
大久保リリ : サクラTV「スーパーサンセット」のリポーター。
グラサンのおやじ
村山弘 : 「時風新報科学部」記者。
小原  : 伸一郎に潜在能力試験作成の依頼をした、文部科学省の女事務官。


登場人物作品関連図はこちらをクリック!

●時期
2022年2月~9月

<メモ>
    *以下、ネタバレ含みますので、見てもいい方だけ、ドラッグしてください。

・冒頭、教授会に、知ってる人たちが出てきてましたよー。
田口教授や、高階学長。
そう、田口万年講師は、いまや教授になってましたよ!!
高階病院長も学長に!!
垣谷さんも教授になってたし。藤田教授よりも偉そうでした。
沼田は、教授に昇進、相変わらずエシックス・コミティやってました。
三船事務長も続けていましたねー。
さらに、小児科の如月翔子は、看護師長になってました。
さらにさらに、スーパー高校生・佐々木くんは、「ナイチンゲールの沈黙」で5歳だった
佐々木アツシくん。レティノで目を失ってから、その研究を続けてました。
なんと立派に!なんだか嬉しいです。

・藤田教授が薫を受け入れたがったのは、文部科学省特別科学研究費B、戦略的将来構想プロジェクトの予算(総学10億円)が欲しいがため。さらに目立ちたいため?だったが、第765回教授会で承認された。

・実は、主人公・薫は、「ジーン・ワルツ」で生まれた理恵の代理母の双子の一人。
 シッターの山咲は、実は自分の祖母で、産みの母ということも知らないんですね。
 まぁ、なかなか笑って話せる事実ではありませんから、シッターとして一緒に住んでいた方がいいんでしょうね。

・平沼雄介という薫の同級生・・・平沼・・・そう、「夢見る黄金地球儀」の主人公・平沼平介の息子です!そうか、そうか。ここにもリンクしてましたね。

・桃倉は、垣谷教授のところから藤田教授の所に来て2年半。
 来春には外科に戻るが、母校の極北大に戻ってこいという誘いを受け、戻る予定。
 「ブラック・ペアン1988」で出てきた極北大の桃倉とのつながりは?親子?

・薫の論文(藤田教授が書いた)は「ネイチャー・メディスン」には掲載されず、格下の「マグニフィスント・メディカル・アイ」に掲載された。しかし、すぐ後に「ネイチャー」にマサチューセッツ医科大学のオアフ教授の、薫の論文とは正反対の結果を出した論文を掲載された。
帝華大学での国際シンポジウムの講演に招かれていたオアフ教授が、藤田教授に対談を申し込んだ。
8月13日、東城大学医学部付属病院の13階レストラン「満天」を貸し切って、オアフ教授との対談が行われた。ここで藤田教授は、追試の件を薫一人のせいにした。

・伸一郎から藤田教授には二通りのやり方で対応するとメールがある。
1つは「やられたらやり返す」別名:アクティブ・フェーズ、歴史で言うと「背水の陣」
2うめはパッシブ・フェーズ、極意は「明鏡止水」、老子の「倹武」すべての事象をあるがままに受け止めて、可能な限り波風を立てない方法。
このどちらかを選択するよう薫に言う。

・満天から見た、岬の近くをみて、あれはなんだろう?という薫に、「大昔の貝殻の残骸。そして跡地にガラスのお城が建てられて、また壊れた」と桃倉が説明する。これは、でんでん虫の跡地。ガラスのお城とは??

・8月31日。時風新報に「論文ねつ造疑惑」の記事が載った。
記者に薫が英語の成績が悪いことを話したのは、ヘラ沼だった。

「勇者には天佑が訪れる。グッドラック」

・9月9日。記者会見の場で、伸一郎は佐々木に指示し、薫の業務日誌を公開。藤田教授のねつ造を知らしめた。




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海堂尊-小説 | 2008-12-08(Mon) 15:02:03 | トラックバック:(1) | コメント:(0)
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2009/01/27 14:32 | じゅずじの旦那 | 【医学のたまご】 海堂尊 著 「大人の事情」が、よ~くわかる本です… 僕は曾根崎薫、14歳。歴史はオタクの域に達してるけど、英語は苦手。愛読書はコミック『ドンドコ』。ちょっと要領のいい、ごくフツーの中学生だ。そんな僕が、ひょんなことから「日本一の天才少年」となり、東城大学の医学...


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